今日は2月3日、節分。文字通り季節を分ける日です。
明日2月4日が暦の上では「立春」。春の始まりです。
旧暦でしたら、この時期が正月ですので、文字通り「スタート」の節目です。
そしてその前日に邪気を払い、新しく始まる年に福を呼び寄せるのが節分となります。
節分のネタに家族で盛り上がりましょう
節分と言えば、「鬼」、「豆まき」、「イワシ(の頭)」、「柊(ひいらぎ)」、「恵方巻」あたりがキーワード。
今日の夕食にイワシ&恵方巻を考えているお母さんも少なくないと思います。
せっかくですから、夕食の準備をしている間やお食事中に、「節分」ネタで盛り上がって頂きたいなと思います。
「へぇ~っ!お母さん色々知っているんだね!」と子どもに言わせてみたいですね。
鬼
頭に角を生やし、虎のパンツ。定番のファッションです。
この姿は陰陽五行思想によるものです。
古来、日本では鬼が出入りする方角を鬼門として、忌み嫌っていました。
その方角は今でいう北東です。
この、北東を十二支で表すと「丑寅(うしとら)」、「艮」と言います。つまり牛と虎。
鬼門をイメージするものとして、鬼には牛の角を付けさせ、虎縞の服を着せたという訳です。
ちなみに艮の方角の正反対に坤(ひつじさる)があります。南西です。
こちらは「裏鬼門」と言われ、これも忌み嫌われる方位らしいですが、鬼の来る方角の正反対にあるということがポイントです。
つまり、鬼に相対する位置。そして、時計のように右回りに読んでいくと、坤の次には
申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)と続きます。
つまりサル・キジ・イヌですよね。桃太郎に登場する動物はこのようにして選ばれているという説もあるそうです。
豆まき
「鬼は外!」「福は内!」の豆まき。
なぜ、豆をまくのかというと、元々日本人は穀物は邪気を払う力があるという考えを持っていたそうです。穀物の中でも、大豆は「畑の肉」と呼ばれるくらいに栄養価が高く、良質のたんぱく質を摂ることができます。いかにも、という感じですね。
また、暴れる鬼の目に炒った豆を投げつけて退治した伝説があったり、
「魔」を「滅する」から「魔滅」(まめ)とされたりしたなどの説もあるようです。
撒いた豆は、年齢と同じ数だけ食べると健康になり風邪をひいたりしないと言われていますね。「年齢+1つ」食べましょうと紹介されている場合もありますが、これは「数え年」のことを指しているのかな、と思いましたが、調べてみると「数え年+1つ」という説もありました。地域ごとに異なっていたりするのかも知れません。
ちなみに日本の大豆の自給率はおよそ7%。和食には欠かせない食材ではありますが、多くは輸入に頼っています。
柊鰯
イワシを焼くときの煙や匂いが鬼を遠ざけると言われています。
ただ、元々はボラという魚の頭を柊の枝に刺したものを飾る風習がはじまり。
ボラ(鯔)は出世魚。関東ではお食い初めに用いられたりすることもある縁起の良い魚です。ボラの古名の1つに「なよし(名吉)」というものがあるように、古くから縁起の良い魚として扱われていたようです。
柊鰯の風習が広く民衆に広がるにつれて、ボラの代わりとして大衆魚のイワシが用いられたのかも知れません。そこに煙や匂いといった要素が付け加えられたのでしょうか。
柊は尖った葉の棘が特徴。この棘が鬼の目を刺すと言われています。
柊は「木へんに冬」です。せっかくなので、他の季節も紹介します。
「木へんに春」…椿(つばき)
「木へんに夏」…榎(えのき)
「木へんに秋」…楸(ひさぎ)。キササゲの別名。
「木へんに冬」…柊
ちなみに、この中で「楸」だけは人名に使えないそうです。
恵方巻
関西地方中心に親しまれている風習ですよね。
条件は、
① 太巻きを1人1本用意する
② 恵方を向く
③ 願い事をしながらしゃべらずに最後まで食べきる
の3つ。①は福が途切れたりしてはならないので、包丁を入れることができないから。巻きずしを鬼の金棒に見立てて、鬼を退治するという意味もあるそうです。
また、七福神にあやかって7種類の具が入っているものが良いとか。
②の恵方とはその年の歳徳神(としとくじん、とんどさん)のいる方向を指します。今年2020年は西南西。
そして③運が逃げないようにするため、途中でおしゃべりをしてはならない、とされています。もっとも、一切おしゃべりしないで黙々と巻きずしを1本食べきるのは、中々ハードルが高いですね。
美味しくいただきましょう
家族の健康や家庭の平安を願う気持ちはいつでも変わらないと思います。
家族一人ひとりが皆の幸せを願う気持ちを表す機会として、今日の節分を活用しても良いのではないでしょうか。