新年度が始まります!
いよいよ新年度が始まりますね。
小学生も、中学生も、気になるのは新しいクラス。
仲の良い子が同じクラスになるかな?
好きな子が同じクラスになったら嬉しいな!
なんて、ドキドキ&ワクワクしているのではないでしょうか。
そして、同じくらいに気になるのが
「担任の先生」ですよね。
特に小学生の子どもたちにとっては、担任は学校で最も長く時間を共にする先生。
誰が担任の先生になるのかは重大事です。
これはお母さん達にも言えることですよね。
我が子を1年間預ける訳ですから、
少しでも「良い」先生に担任を持ってもらいたい。
逆に、これまで見聞きしてきたことを通じて、
正直、「○○先生には担任になって欲しくないなぁ。」といった気持ちもあるかと思います。
大切な子どもを1年間見てもらうのですから、もっともな気持ちです。
今日は、新年度を迎えるにあたって、お母さん方にお話しさせて頂きたいことがあります。
「当たり」先生と「はずれ」先生
始業式の日。
子どもたちは新しいクラスが発表され、
クラスメイト達の顔ぶれも分かります。
そして、当然ですが誰が担任なのか分かります。
そして、帰宅後にお母さんにご報告。
お母さんは、少しドキドキしながらその報告を待っているかも知れません。
そして、子どもの口から告げられた担任の名前を聞いて、
様々な反応をされると思います。
是非とも担任を持ってもらいたいと思っていた先生
(例えば上のお子さんの担任をされていて、大変好印象を持っている先生)
(また、ママ友などからの情報で、評判の良い先生)
の名前を聞くと、まずは一安心。
場合によっては大喜び、かも知れません。
一方、当たって欲しくないな…、と思っていた先生
(上の子で嫌な思いをした先生)
(ママ友情報で、あまり評判のよくない先生)
の名前を聞かされると、
「うそっ!・・・最悪!!」
なんて思うかもしれません。
もしかしたら、口に出てしまうかも知れません。
人間ですから、好き嫌いはあります。
ましてや対象が担任の先生となると、好き嫌いだけでは済まない部分もあります。
「はずれ」の先生が担任になったと聞くと、
「1年間、うちの子をちゃんと指導してくれるのかな?」
「去年、あの先生のクラスは落ち着きがなくなって大変だったって聞いているけど、大丈夫かな?」
なんて不安が頭をよぎるかも知れません。
LINEで情報交換の嵐
新年度が始まって、クラスの概要が分かると、
お母さん達のLINEにはものすごい量の情報が行き交います。
そして、そこには多くの「喜びの声」や「嘆きの声」が流れます。
「うちはA先生だった!良かった!お姉ちゃんのときにすごくお世話になった先生だから安心した!」
「少し若いけど、とっても熱心だって評判のB先生だったわ。まぁ、当たりの方かな。」
「やば、うちはC先生。あの先生、取っ付きにくくって苦手なのに…。懇談、どうしよう・・。」
「はい、うちは今年アウトです!D(先生)です。今年度終わりのご報告でした!」
「うちは転任してきたEっていう先生なんだけど、誰かこの先生のこと知っている?」
「ねぇ、〇〇さん。うちの子の担任F先生になったんだけど、お宅のお兄ちゃんF先生が担任の時があったよね?どんな先生だった?」
こんな風に、ママ友同士でものすごい勢いで情報が飛び交いますよね。
子どもの耳に入れて欲しくないのです
お母さん達の立場からすると、色々な思いがあると思います。
特に「はずれ」認定していた先生が担任になったときは、ショックだと思います。
でも、できたら1つだけお願いしたいことがあります。
それは、お子さんの耳に直接入れないで頂きたい、ということなんです。
お母さんから、「今年の担任、はずれだわ!」なんて聞かされた子どもはどう感じるでしょう?
そのままストレートに、「今年の先生、良くない先生なんだ…。」
と感じるかも知れません。
又は、「そうなの、私もあの先生にだけはなって欲しくなかった。お母さんも同じ気持ちなんだ!」
と思うかもしれません。
いずれにしても、心配なのは子だもが抱く「先入観」なんです。
まだ、授業も受けていない、ホームルームもしていないような段階で、
子どもが担任の教師に対してマイナスイメージを持つことって、メリットはあまりないと思います。
まずは、「まっさら」な気持ちで子どもに教室での時間を過ごさせてあげたいと思うのです。
まずは、お子さん自身の目で新しい担任の先生を見て、見極めて欲しいのです。
もちろん、日が経つにつれ、子どもの話を聞いているうちに、
「やっぱり、あの先生ダメじゃん!」
となったら、話は別です。
場合によっては学年主任や教頭先生を巻き込んで、思うところをぶつけて良いと思います。
でも、その前に、
まずは「まっさら」な状態で子どもに先生と触れさせて、
そして担任の先生にクラス運営をしてもらってはどうでしょうか?
ということなのです。
先にお母さんが「今年の担任はずれだわ!」と聞かされてしまった子どもは、
「はずれの先生なんだ…。」という目で担任の先生を見てしまうと思うのです。
もしかしたら、子どもは
「お母さんが、あまりよくない先生だって言っていたから、多分そうなんだろうな。」
と、思い込んでしまった状態で先生の授業を受けてしまうかも知れません。
もしかしたら、子どもにとっては「結構楽しくて優しい先生じゃん!」とか
「確かに厳しいけど、去年うるさかった男子が静かになって、これはこれでいいかも。」
なんて感じるかもしれないのに、その前に
「この先生ははずれの先生らしい」というバイアスがかかってしまっていると、
子ども自身の純粋な判断ができなくなってしまうと思うのです。
「ママがはずれの先生だって言っていたのだから、やっぱり、この先生は上手な先生ではないはずだ。」
と思い込もうとしてしまうかも知れないのです。
これは、とても不幸なことですよね。
色々経た上で、「やっぱり困った先生だ。」との結論に至るのと、
子どもが先入観に誘導されて、先生に対する評価を変えてしまうこととは本質的に違うと思います。
十人十色
子どもは十人十色。当然です。
教師だって、十人十色です。
若くて、エネルギッシュで、いつも子どもと一緒に遊んでくれる「お兄さん先生」。
パッと見、少し冷たそうに見えるけど、授業の運営はピカ一の「ベテランお父さん先生」。
見るからに包容力にあふれている、先輩ママさんでもある「お母さん先生」。
少し経験が足りていないようにも見えるけれど、子どもの話を一生懸命聞いてくれる「お姉さん先生」。
思いつくまま4つのキャラクターを並べましたが、言い換えてみると、
若くて勢いだけの頼りない「お兄さん先生」。
ベテランかもしれないけど、授業が厳しい「お父さん先生」。
経験は積んでいるけど、人生の先輩風を吹かせてくる「お母さん先生」。
自分に自信がなくて、いつも子どもの機嫌を取っている「お姉さん先生」。
とも受け取ることができます。
大切なのは子どもの受け止め方
お母さんから見たら短所であっても、
子どもから見たら魅力に感じる点だってあるかも知れません。
まずは、お子さん自身の感覚で、担任の先生を見て、そして判断して欲しいと思います。
お姉ちゃんの時に担任で、ひどい目に遭った!と思っていた先生が、
下のお子さんにとっては、とっても楽しい先生で、大好き!
となるかも知れないのです。
当然ですが、教師の側としてはどんな子どもにとっても満足できる教室運営をして欲しいと思いますし、
いつまでもその努力を続けて頂きたいと思います。
そのためには、まずは一旦、新担任にクラス運営を任せて、
子どもの純粋な判断を待ってみませんか?