実力テスト

  • 2020年5月26日
  • 2020年6月11日
  • 雑談

こんばんは、149teacherです。

私の住んでいる兵庫県では、6月1日から学校が再開されます。

ざくっと再開のプロセスをお話しすると、

 

6月1日からおおむね2週間は「分散登校」。

例えば各クラスを2つに分けて(出席番号の奇数グループ・偶数グループみたいにするのでしょうね)、

1つ目のグループは午前中に登校。

朝から登校して、約3時間の授業を消化して下校。

もう1つのグループは午後登校。

お昼過ぎに登校して、午後4時までに授業を消化して帰宅。

 

次の週は、クラス全員が朝から登校するのですが、全員お昼までに下校。

 

そして6月の最後の週はクラス全員で、昼食(給食)を含めて完全な状態で授業を再開、

といったスケジュールが計画されているようです。

もちろん、6月1日からいきなり今まで通りの授業や給食(昼食)を行うことはできないと思います。

少しずつ、少しずつ慣らしていく、という作戦なのでしょう。

これはこれで、十分に理解できます。

むしろ、学校の先生の心労が気になってしまいます。

ただでさえ約2か月間、学校が止まってしまって、子ども達に教えてあげたいこと、教えなければならないこと(勉強そのものだけではないはずです)を全て止めなければならなかったのです。

「あふれる思い」なんて単純なものではないと思いますが、取りこぼしてきてしまったものはとても多かったはず。

そこに来て、分散登校などでスローにスタートする中で、「何とか取り戻してあげたい。」という気持ちとのバランスをとることは、とても辛いものではないのでしょうか。

「時間を詰めて詰めて、教えられるだけ教えたら良い。」という考えが、子どもには通用しないことは、教育者には嫌と言うほど分かっているはずです。

「いつも通りの学びを取り戻してあげたい。」

「子どもの様子を見ながら、丁寧に対応したい。」

という2つの気持ちにはさまれていることと思います。

現場の先生方にとっては、本当に難しい問題だと思います。

私は、一人の塾教師として、子どもだけではなく、先生のバックアップもできたら良いなと思っています。

変な言い方になるかも知れませんが、この休校期間中にオンラインなどで多少なりとも塾の授業を受けていた子どもは、「少しは」学習が進んでいるはずです。もちろん、この後も、徹底的にバックアップします。

気になるのは、塾などに通っていなくて、この約2か月間、ずっと家にいるだけで、積極的に勉強することができなかった子ども。

学校の先生方には、このような境遇にあった子どもたちに全力で力を注いで頂きたいと思います。

 

で、塾の子ども達に聞いたのですが、

6月から授業を再開するにあたって、塾生の通っているいくつかの中学校では、

「実力テスト」があるんです。

6月の1日~2日、一部の学校では「テスト」を行うそうなのです。

テスト範囲は、休校期間中の課題が中心なのですが、中にはそれを超えた範囲(中学3年生に対する歴史など)がテスト範囲に定められているようです。

正直に申し上げて、実施する意義が理解できません。

ただでさえ授業時間が減っているのに、なぜ、貴重な時間を割いてテストを今、行うのか?

そもそも、このテストの位置づけは何なのか?

子どもの成績に反映させる「定期テスト」の一部として扱うのか?

それとも、休講期間中の学習進度を推し量るための「資料」として使うのか?

まったく情報がないんです。

 

そんな状況で、特に中学3年生が、そのテストやらを前向きに受け止めることができるのでしょうか?

少なくとも、まずは保護者や生徒に向けて、6月1日・2日に行うテストの位置づけはこういうものですよ、と説明するべきではないのでしょうか。

 

もしも、説明できないとするならば、それは止めるべきです。

6月から徐々に授業を再開して、本来ならば6月の第3週後半位に行っていた1学期の期末考査を、7月の第2週あたりに動かしてしまえば良いのではないでしょうか。そして、今年度の1学期の成績の評価は、その7月の期末考査で判定すれば良いと思うのです。

もしも、、このテストが成績に反映させないというのであれば、私は全く納得できません。

仮に休講期間中の学習進度を推し量るためというのであれば、それは日々の授業の中で先生方が把握すれば良いのです。先生方にはその力量があるはずです。そういう人材であるから、採用試験に受かり、現役で頑張っておられるはずです。

現場の先生の思いを優先して欲しい

そんなことでは、6月以降、子どもたちの学びを取り戻す作業は暗礁に乗り上げる可能性が高いかもしれません。

 

私は、ただの塾教師です。

何の力もありません。

でも、勉強に困っている子どもは全力で救いに行きます。

ですから、学校現場の皆さんも、何なら塾を巻き込んでも良いと思います。

巻き込んで、クラスの中で誰もが学びを取り戻すことができるような環境を整えませんか?

 

私たち塾の教師は、学校現場の皆さんからは相当に嫌われているので、現実的ではないことではあると分かってはいるのですが、それでも、私は何かの方法があるのではないかと思っています。

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