今回は受験の日に覚えておいて欲しいな、ということをお伝えさせて頂きます。
受験日の交通機関
入試日は何曜日でしょうか。
関西圏の私立の入試は土曜日実施が多いです。
もっとも、2020年は月曜日でした。
土曜日でしたら比較的、電車やバスが空いています。
平日実施の場合は、少し緊張した方が良いかもしれません。
2020年のように、月曜日だったりすると、「あ~ぁ、週明けだ。今日から5日間、また働かなくっちゃ。」という気分の社会人達に混ざって、受験生は緊張の入試会場へ向かいます。
当然、主だった路線は中々混雑するはずです。
受験生たちが、この雰囲気に負けないように祈るばかりです。
「すいません!降ります!受験です!」
下車駅が路線の終点ではない場合、子どもたちは途中駅で下車しなければなりません。
関西で言うと、阪急電鉄の十三駅などがそうです。
次の駅で降りなければならない、というときに自分はドアから離れたところに立っている。
電車がホームに近づいてきたときに急にドキドキするかも知れません。
「ヤバい。この人ごみの中をかき分けて、ドアのところまで進まなくっちゃならない。」
「でも、人が多すぎてドアまで近づけないかもしれない。」
そういう不安を感じるかも知れません。
お母さん、子どもにこう伝えて下さい。
「大きな声で、『すいません!受験なんです。ここで降ります!』って声を出しなさいよ。」
とアドバイスしてあげて下さい。
子どもたちに、そういう事態が起こるかも知れないと事前に情報をインプットさせること。
これが大切です。
「うちの子は気が弱いから、そんな声を出すことはできないかも…。」
というお母さん。
そういうときは、「一緒に行動している同級生と一緒に声を出しなさい。」
と伝えて下さい。
基本的に、私立高校の受験の際には、中学校側が「一人で行動するな。」と指示します。
つまり、複数人が受験校まで行動を共にします。
自分一人ではそこそこ大きな声を出すことをためらう子どもであっても、
同級生と一緒ならば「勢い」で実行できる可能性が高まります。
同級生の子どものお母さんと知り合いならば、
この話をLINEか何かで伝えてあげて下さい。
もちろん、そんな場面に遭遇しないことが一番良いのですが、
「最悪の事態を想定する」ことが必要なのです。
子どもはお母さんから、「最悪の事態」の可能性を聞かされます。
恐らく当日、そこまで大変な事態は起こらないと思います。
その結果、子どもは、「なんだ、心配するほどじゃなかった。」と安どの気持ちを持ちます。
これで良いのです。
子どもが、いつも通りの力を発揮することができるようにお母さんが笑われ役になって下さい。
あと2つ子どもに伝えて下さい
お母さんには、あと2つ子どもに伝えて欲しいことがあります。
どちらも、テストの解答には直接関係のないことなのですが、
私からしたら、大変重要なことなのです。
- 制服の確認
- 休憩時間中の友達との会話
①ですが、普段少々だらけて制服を着ている子どもの制服を見ると、ブレザーのボタンが取れかかっているようなケースが少なくありません。そして、入試当日、珍しく子どもはブレザーのボタンを留めます。
当然ですが、引っ張られたボタンの留め糸は限界を迎えます。入試当日に。
そして、高校につく頃には見事ボタンが外れてしまうのです。
ボタンが外れたからと言って、何か受験に致命傷になるとは考えにくいですが、
それでも、子どもの不安は爆発的に大きくなります。
ずーっと、ボタンのあったところを気にします。
そんなことが怒らないように、できれば親子で制服チェックをして下さい。
②の友達とのおしゃべりですが、これは私は毎年受験生に言っています。
例えば、1科目が国語だったとします。45~50分のテストを終えて、一旦休憩に入ります。
その時に、先ほどの国語の問題について、絶対友達同士であの問題の答えは〇〇だよね、などという話をしないように言い聞かせます。
なぜかと言うと、比較的簡単な問題で、子どもがうっかり間違えていたとします。
休憩時間中に、友人とその問題の話になりました。
周りの子は皆、答えは「務める」だと言います。でも子どもは「勤める」と書いてしまった。
子どもはショックを受けます。
「皆が解けている問題を私は間違えてしまった。こんな調子だったら、このテスト、ダメなんじゃないか…。」
と必要以上にショックを受けてしまうのです。
その結果、2科目目以降のテストを解答するときに、メンタルがマイナス方向に走っていきます。
その結果、本来ならば得点できる問題についても自信を無くしてしまって普段通りの力を発揮しずらくなってしまいます。
そんな経験をしてしまうと、この先の人生、子どもは大切な勝負の時に身が引いてしまいがちです。
1問ミスしたところで大丈夫です
世の中には、色々なテストがあります。
中には、1問のミスが致命傷になるようなものもありと思います。
でも、高校入試は、まずは子どもが定員以内に入れば良いのです。受かれば良いのです。
ここから先の人生、自分のメンタルを上手にコントロールできることがとても大切な「力」になります。
普段通りの力を出せば必ず合格しますから、子どもには普段通りの力を発揮してくるように仕向けてあげることが大事。
中学3年生とは言え、心は子どもです。
お父さん、お母さんが丁寧にサポートしてあげて下さい。
私も、明日、受験生全員に授業をします。
直前のスパートも大切ですが、こういった気持ちの持ち方もしっかりと伝えるつもりです。