99点をどう捉えるか
中学生くらいになると、この話は中々素直に聞いてくれないのですが、小学生だと結構有効なお話です。
それは、99点と100点との差です。
こんな話です。
98点と99点は1点差です。
でも、99点と100点は天と地ほども違います。
なぜなら、100点というのは、「一切間違えていない」ということです。パーフェクトです。
99点は残念ですが、1点ミスをしています。
100点の答案は、一切のミスがないのです。
つまり、その子の力は100点満点では測れないということです。
もしかしたら200点、いや500点相当の力を持っているかも知れません。
得点の上限が100点だったから100点だったのです。
パーフェクトということのすごさ
つまり、100点満点は、とても素晴らしいことなのです。
テスト範囲内の勉強について、その子は完璧だったのですから。
子どもが100点を取って帰ってきたら、まずは手放しで褒めてあげて下さい。すごいです。
「いや、でも、簡単なテストだったから。」なんて考えて褒めるのを渋らないで下さいね。
客観的には小さな100点だったかもしれませんが、子どもにとっては大切な成功体験なのです。
正しい自信をつけるためには、まずは認めてあげて下さい。
頑張ったら結果につながる、という経験が何よりも大切なのです。
自分に自信を持たせること
成功体験の積み重ねが、子どもに正しい自信を持たせることにつながると思うのです。
得点にこだわりすぎるのもどうか、という考えもありますが、子どもは100点を取れることが嬉しいはずです。
その嬉しい気持ちをまずは持ち上げることで、子どもの勉強に対する動機は高まっていきます。
「よし、次も頑張って100点取ろう!」と。
「こんな簡単なテストだったら、100点取るのは当たり前でしょ。」というセリフは、
子どもの(子どもなりの、ですが)努力を評価していないことになってしまいかねません。
せっかく満点を取ったのに…と、子どもは「認められない悲しさ」を抱いてしまうかも知れません。
中学生に対しては
ここからは、中学生の子どもに対して伝える話です。それは、
80点取れたら良いと思っている子は80点取れない。
平均点取れたら十分だという子は平均点に届かない、ということです。
テスト勉強をしていて、テスト範囲内に難しい問題があったとします。
例えば数学の教科書の各章末にある難しいB問題などです。
確かに、中々難しい問題ではあるので、パパッと解くことはできないかも知れません。
ここで、70点、80点取れたらOK、と考えている子はこの難しい問題に敢えて取り組もうとはしません。
だって、こんな難しい問題が解けなくても、70点位は取れると思うから。
ミスすることを計算に入れる
でも、人は必ずミスをします。自分では丁寧に見直ししたつもりでも、まず間違いなくケアレスミスを犯します。
そうすると、B問題を捨てた子どもは、残った問題の中でミスをして失点していきます。
結局、目標値を程々に定めてしまうと、その程々からさらに引く点に落ち着いてしまいがちなのです。
ですから、私は敢えて100点を目指せ、と言います。
100点を目指そうとすると、テスト範囲の端から端まで目を通そうとします。勉強に対して手を抜かなくなるのです。
先生は100点満点のテストで120点を取ろうとは言っていません。
そんなことは無理ですもんね。理論的にあり得ません。
でも、100点満点のテストで100点を狙いましょうというのは理論的には間違っていません。
100点取ろうと思って隅から隅まで勉強してテストに備えた生徒が、
それでもケアレスミスがあって5点、10点失点します。
そういう勉強をしている子は、次のテストに対して「今度こそ100点取ろう!」と思ってくれる子が多いです。
もちろん得点が90点だった時に、お母さんやお父さんが「よく頑張ったね。」と子どもの努力をねぐらってあげることが前提です。
「なんで100点じゃなかったのよ!」なんて怒っても仕方がありません。
結果は覆すことができないのですから。
100点を取ることは本当に難しいです。
それでも、その高い壁を乗り越えようと努力することが大切なのだと思います。
そういう苦しい積み重ねができている子どもは「自分は頑張っている」という正しい自己肯定感を持つことができます。
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