昨日、お母さんへのメッセージを書かせて頂きました。
今日は、中学入試を控えた子どものお父さんにエールを送りたいと思います。
いよいよお子さんが土曜日に入試を迎えます。
お仕事と並行して、我が子のために色々な情報を収集したり、お子さんにアドバイスされたり、と大変な労力を割かれたことと思います。
勿論、最も好ましい結果は第1志望校合格です。
でも、入試は蓋を開けてみなければ分かりません。
お母さん方は「とにかくお願いだから受かって!」という気持ちで一杯です。正に母性です。
お母さんたちは、入試当日に至るまでの日々、すなわち今日や明日ですが、我が子のためにと必死になって色々なことを考えて子どもの気持ちを盛り上げて、場合によってはゲンを担いででも、我が子の合格を祈ります。
もしかしたら、お父さんから見られたら、その姿は少し非合理的に思われるかも知れません。少々厳しい言い方をすれば「そんなことしても効果はないよ。」といったような行動も見られるかもしれません。
でも、それでも良いと思いませんか。
我が子の検討を心から祈る気持ちは父も母も同じです。
プロジェクトの最終目標は子どもの「合格」です。
そして、このプロジェクトを実行するのは他ならぬ子ども自身です。
両親は、ここから先は「傍観者」に過ぎません。
そして、主人公の子どもと、より多くの時間を過ごしているのは父親ではなく母親です。
その母親があれこれと我が子のために行動していることは、決して不思議でもなく、また無駄なことではありません。
自分ではこれ以上どうしてあげることもできないのに、これ以上何もしてあげることができない。この気持ちをどこに持って行ったらよいのか、とお母さんたちは悩みます。
そのアウトプットとして、傍から見れば少々非合理的な行動も見られるかもしれません。それは我が子を愛しているから、我が子に合格の2文字を手に入れさせてあげたいからです。
父親としては、どっしりと構えて、そんな家庭の様子をまずは見守って下さい。
そして、
縁起でもないですが、
良くない結果に至ったときの立ち居振る舞いをシミュレーションしてください。
何も、「落ちることを前提」としている訳ではありません。
マイナスな事態に対するシミュレーションは往々にして男性の方が優れているように私は感じるのです。
もしも、残念な結果となった場合、お母さんはまだ残っている入試日程を徹底的に調べて、新たな受験校を探したりされるかも知れません。
でも、同時に子どもは連日の入試で心身ともに疲れ切っています。
ましてや、希望する学校に合格できなかったことで、自分に対する自信を完全と言ってよいほどに失ってしまっています。
「お母さんがたくさん手伝ってくれたのに、僕は落ちちゃった。」
「お父さんが応援してくれたのに、期待に応えられなかった。」
「受験するってことは友達も知っているのに、公立中学校に行かなくっちゃいけなくなっちゃった。」
12歳の心では持ちこたえられない位の重い気持ちを抱えてしまいます。
もしも、ですよ、もしもそうなったときはお父さんの出番です。
家族全員の苦労をねぎらって、上手くいかなかったけれども、我が家としてはとても頑張ったと思う。
子どもに対しても、お母さんに対しても心からその努力をねぎらって、感謝してあげて下さい。
そして、人生はこれで終わったわけではない。
勝負がついてしまった訳でもない。
君たちが頑張ったことをお父さんは全部見ていた。
この家族をとても誇りに思う。
また、次の勝負の時が来たら、改めて家族皆でリベンジしような。
といった言葉で子どもやお母さんを支えてあげて下さい。
中学受験が全てではないことはお父さんが一番よく分かっているはずです。
人生、ここから先にもたくさんハードルがあります。
子どもが次のハードルに向かってしっかりと前を向いて歩いてくれるように、少し時間がかかるかも知れませんが、お父さんが灯台になって、子どもを道にいてあげて下さい。
もちろんですが、お子さんの健闘を心からお祈りします。
失礼な前提の話をしてしまい、申し訳ありません。