こんにちは、149teacherです。
シリーズという訳ではないですが、子どもの勉強とのかかわり方について、私が思っていることを残していきたいと思います。
まずはその1として、
お母さんと小学生の勉強
もちろん低学年と高学年とで子どもの精神的な成長度は異なりますが、私は基本的にお母さんに対しては、「できるのであれば宿題を見てあげて下さい。」と言いたいです。
もちろん、お仕事の都合などで中々そのような時間が確保できないご家庭もあるかと思いますが、それを踏まえてでも、少しでも子どもと一緒に勉強する時間を作り出して欲しいと思っています。
その大きな目的は、何はなくとも「お母さんが自分の勉強を見てくれている」「お母さんが自分の勉強に関心を持ってくれている」と子どもに実感させることです。
一般的に小学校の宿題は、計算ドリルと漢字ドリル、そして国語の教科書の音読です。
所要時間はというと、実はそれほどかかりません。普通に取り組んだら、1時間も必要ない程度なのが一般的です。
1.計算ドリル
毎日、1~2ページの量です。内容は大体その日学校で勉強した内容。記憶もあまり薄れていないですから、多くの子どもはスラスラと解くことができます。
でも、ここでやたら時間がかかっている場合は、注意して観察してください。
そして、どこで時間がかかっているのかを見てあげれば、なおのこと素晴らしいです。
大きく分けて
① 今習っている単元そのものをしっかりと理解できていない
② かけ算などの四則計算でつまづいている
の2つに分けることができると思います。
子どものつまづきがどちらにあるか。これをお母さんが把握するだけで、とてつもなく大きな収穫です。明日、子どもと宿題に宿題に取り組むときの、注目点の目安になります。
1日で成果を出そうと思わないでくださいね。
現状を把握することが大切なのです。
そして、もしも3年生以上で九九につまづいているようであれば、できるだけ早く克服した方が良いです。
中学生の勉強を見ていて、計算力に難のある子どもは、ほぼ間違いなく九九に問題を抱えています。暗記しきれていないのです。
そして、もし子供が基本的な計算を間違えていたら、
私からのお願いです
「何でこんな簡単な計算を間違うの!」と怒らないでください。
大好きなお母さんに頭から怒られると、子どもは委縮します。
怖くなってしまいます。そして、自分で「これだ」「これかな」と思った答えを表に出すことができなくなってしまいます。
当たり前ですよね。
もし、間違えていたら、またお母さんに怒られるのですから。
その結果、
「えっ…とぉ、6?、じゃなくて15?…。待って待って、30…。」
といったような、お母さんが最もイライラする返答を始めます。しかも上目遣いに。
どうしょうか、こんな時間、全く生産的ではないですよね。
間違うときには、目一杯間違えさせてください。
何だったら、その間違いを確認して、子どもと2人で笑って下さい。
「おいおい、間違っているよ!落ち着け、落ち着け!」
位に、空気を盛り上げてあげて下さい。
間違えたことは確かに良くないですが、間違えない子どもはいません。
そして、お母さんが、子どもの間違いを共有することが必要なのだと思います。
で、お母さんからは「あなたは、こういう間違いをする癖があるみたいだから、明日からは気を付けようね。お母さんもチェックするからね。」と言って、お母さんは、自分と一緒に短所を克服しようとしてくれているんだ、と子どもに実感させてください。
そういったアプローチの方が、子どもが堂々と「間違える」ことができます。そして、親子でその対策を取ることができます。
子どもが「一人ぼっち」にならないで済むのです。
2.漢字ドリル
強敵ですね、「漢字ドリル」
「何が」って言うと、
子どもがマス目を埋めることだけに集中してしまうんです。
当たり前ですが、子どもは「45~46ページを書いてきなさい」と言われると、とにかく早く終わらせたいばかりに、マスを埋めることだけに集中します
その過程で、「部首」や「筆順」等に対しては恐ろしく無頓着になってしまいがちです。
気持ちは分かるのですが、「部首」や「筆順」て大切ではないかと思います。
感じのなりたちを考えると、それぞれの文字に歴史があるんですよね。
それを踏まえた学習は決して無駄にはならないはずです。
昨今、「はね」「とめ」「はらい」などについては、あまり厳しく指導しなくて良い、その漢字が文字として読めるのならばあまり細かくこだわらなくて良い、という指導が行われていますが、私は徹頭徹尾この指導方法に反対です。
数千年の歴を経て生まれた漢字には、そのストーリーがあるのです。それを、ただ単純に「ややこしい決まり」と断定して、「君たちは覚えなくて良いよ。」と切って捨てるような指導要綱に対しては、正直、憤りを覚えます。
全ての知識を身に付けることは無理だとしても、自分が学んでいる知識に広大な先人たちの知識が詰まっているんだな、感覚は持っているべきです。
お母さん方には、子どもが漢字ドリルをシャッツシャッツと、書くようなしぐさが見られたら、漢字ドリルを横で見ながら、「卵」の部首は『ふしづくり』って言うのね。お母さん、知らなかった。他にも『ふしづくり』の漢字ってあるのかな?」
(ちなみに『ふしづくり』はマイナーです。印・即・巻・危あたりです)
こういった話を親子ですることで、子どもは部首や筆順についても「知識」の一部なんだな、と思ってくれると思います。
そういった気持ちが、一つひとつの知識を丁寧に覚えるという姿勢につながると思うのです。
話は漢字に収まりません。子どもがこれから先、様々な勉強を進めていくときに、「こんなややこしいこと、分かる訳ないし、覚えられないに決まっている!」と逃げ出さないようにするためにも、お母さんが一緒になって面白がりながら勉強することが大切なのではないかと思います
3.音読
そして、国語の教科書の音読。
これはですね、純粋に楽しいですよ。
1年生なら、「くじらぐも」
2年生なら、「スーホの白い馬」「スイミー」
3年生なら、「もちもちの木」「ちいちゃんのかげおくり」
4年生は、言わずもがなの「ごんぎつね」
5年生でしたら。「大造じいさんとガン」
で、6年生の「カレーライス」
どうでしょうか、懐かしい作品がありませんか。
そういった作品を可愛い我が子が読んでくれるんですよ。
これは聞かなきゃ損でしょ?
初めのうちは下手くそかも知れませんが、お母さんが「うんうん…、懐かしいな。」といった表情で聞いてくれたら、子どもは嬉しくなって、「明日はもっと上手に読もう」って思ってくれます。
楽しいですよ。
そして、音読カードにサインを記入します。
サインをするときに、我が家では色々遊んでいます。
「保護者のサイン」の欄に単に名字を書くだけでなく、
スイミーだったら魚の絵を書いて、その魚の中に名字。
大造じいさんだったら、ガンの絵を書いて(ひたすら下手くそなんですが)その中に名字。
別に、誰かに気付いてもらいたいという訳ではないんです。
家族で楽しみたいだけなんです。
子どもが、
「お父さん、今日の絵、上手だね。」とか、「クラムボンって、こんな姿なのかな…。」
みたいな会話ができることが面白いのです。
たった1回しかない子どもの人生、
体力的につらいこともあるとは思いますが、
子どもの成長をリアルタイムに感じることができる時期はそんなに長くありません。
「疲れているんだけどなぁ」という気持ちをほんの少し抑えて、
「ねえねえ、今、学校でどんな勉強しているの?お母さんに教えて!」
というセリフが聞かれるご家庭だったら、子どもはとっても気持ちよくお母さんに頼りながら勉強というハードルに立ち向かうことができると思います。
お母さん、仕事や家事で大変なのは重々承知しているのですが、30分~1時間、子どもの勉強に付き合ってあげることはできないでしょうか。
改めて、149teacherからの心からのお願いです。