こんばんは、149teacherです。
今週はお母さん方との懇談真っ最中の日々を送っています。
大体1件当たり40分。1日平均6件。
…正味、1日4時間くらい懇談に費やしていますね。
体力的にも厳しいですし、
冬期講習の教材を作成する時間も限られてくるので、
中々厳しいです。
でも、お母さん方とじっくりと話をする時間は本当に貴重ですので、
むしろ楽しんで懇談しています。
もう社会人になった上の子どもからずっとお付き合いして下さっている家庭や、
中には、お母さんやお父さん自身が私の教え子だったりすることもあります。
親子2代で勉強を見させてもらっているのって、中々できない経験だと思っています。
本音で話したい
何年間も懇談をしていると、ある気持ちがふつふつと沸き上がってきます。
それは、
「本音で子どものための話をしたい。」
ということです。
私にも子どもがいますので、親の立場として懇談に参加することがあります。
大人同士での懇談って、何かダラダラと挨拶から始まることが多いと思いませんか?
親 :こんにちは、先生。いつもお世話になっています~。
先生:あ、こんにちは。今日はありがとうございます。どうぞお掛けください。
今日は、寒いところを有難うございます。
親 :いえいえ、こちらこそいつもお世話になっています。
から始まって、
先生:さて、お母さん。2学期、お子さんのお家での勉強の取り組みはいかがでしたか?
親 :いやぁ、ダメです。自分から勉強しようと何て全っ然しません。
もう、笑っちゃうくらい(笑)。ほ~んと、困っています(笑)。
先生:【ニコニコしながら】そうですかぁ。でも、学校では積極性も出てきて、中々頑張っていますよ。
親 :えっ?本当ですかぁ?家の様子を見ているととてもそうは見えないんですけれど…。
先生:いやいや、 頑張っていますよ。
こんな感じですかね。
でも、お母さん、もう少し私の話にお付き合い下さい。
子どもが頑張っているのはとっくに分かっています
子どもが毎日学校に行っている。
これだけで充分頑張っています。
改めて先生に頑張っているかどうかなんて確認する必要はありませんよ。
まずは、毎日楽しそうに学校に行っている。
それだけでも、子どもにとっては十分褒めて欲しいことなんです。
もちろん、親の立場からすると、他人である教師の目から見て、我が子が頑張って勉強しているのかどうかは気になります。
もし、そうでしたら、もっと具体的に先生に問いかけてよいのではないかと思います。
例えば、
親 :先生、この間「場合の数」のドリルが宿題だったとき、子どもがとにかく「分からない」を連発するんです。
家で、どうやって宿題を見てあげたら良いですか?
とか、
親 :毎日漢字ドリルをやってはいるんですけれど、漢字テストになると全然出来が悪いんです。
家でドリルに取り組ませるときに、私が何かアドバイスをした方が良いですか?
みたいに。
「私、勉強は苦手だったから、上手に聞けないと思う。」
という気持ちに負けてしまいそうになるかも知れませんが、
お母さん、子どものためです。
百歩譲って、その道のプロである教師に素朴な質問を投げかけることは、決しておかしいことではありません。
15分を使い切りましょう!
大体、学校の懇談は15分刻みで設定されています。
短いですよね。
前の順番の人が伸びていることもありますし、
次のお母さんが廊下に並んだ椅子にもう座っていることもあります。
短い時間の中で、中身のある懇談を行うのはとっても難しいです。
そして、先生方からすると、
正直、色々な不平不満や過度な要求がお母さんの口から出てくることは避けたいと思ってしまいます。
ですから、与えられた15分間を最大限に活用することが大事だと思うのです。
見のある15分になるよう、お母さんから積極的に15分間を使い切って下さい。
私も、嫌なことは聞きたくないし
そして、お母さん方も、我が子の困ったところなどは実はあまり聞きたくありません。
聞かされているうちに、ふつふつと子どもに対して「怒り」が湧いてきますし。
「あいつ、家に帰ったら、ガツンと懲らしめてやらないと…。」という気持ちにもなります。
そういうことが続くと、お母さんだって人間ですから、
「イヤなことは聞きたくないな。」という気持ちも沸き上がってきます。
できることなら平穏に懇談を終りたいな。
ややこしいこと聞きたくないな、と。
誰のための懇談?
懇談は誰のために行っているのでしょう?
先生もお母さんもその点について今一度考えて欲しいのです。
全ての先生とは言いませんが、
「つつがなく、懇談が終わってくれればいい。」、
「トラブルになるような事柄が話題にならないようにしたい。」
という気持ちを持った先生と、
「イヤなことは聞きたくない。」
という気持ちを持ったお母さん。
この両者の間で、
子どもについての建設的な話ができるでしょうか。
私は、それは無理だと思うのです。
大人同士の都合で、
大人同士が暗黙の予定調和の中で
漫然と15分を過ごすのであれば、
その「懇談」は意味をなさないと思います。
もっと、子どものために、
具体的に家庭では何をするべきか?
学校に対しては何を期待するべきか?
と言ったことをはっきりと口に出した方が良いと思うのです。
「先生、今日から我が家では何をしたら良いですか?」
そのためには、懇談で挨拶が終わったら、このように切り出してみませんか?
「先生、2学期もお世話になりました。
先生から見て、うちの子どもには今何が必要でしょうか?
家庭で、取り組む出来ことは何だと思いますか?
今日は、その話をしたくて参りました。」
大切なのは、大人の面子ではなくて、明日からの子どものことだと思うのです。
そのために、子どものことをよく観察している母親と担任の教師とが意見のすり合わせをする。
そして、その話し合いの結果、学校と家庭でそれぞれそういった取り組みをするのかを確認する。
どうか、懇談をそのための「作戦会議」として使って下さい。
過去の記事ですが、「作戦会議」について、こちらも宜しかったらお読み下さい。