「覚えたら終わり」が覚えられない
定期テストの前になると、さすがにどの子どもだちもある程度自分で勉強しようとモソモソ動き始めます。
でも、何をやったら良いのか、どのようにやったら良いのか、ピンとこないで時間ばかりが過ぎていくこともあります。
親の目から見ると、「覚えたらおしまいでしょ!」と大声で言いたくなりますが、勉強が苦手な子どもは、自分が覚えているのかどうかも分かっていないことが多いです。
例えば、社会の場合、地理も歴史も公民も、大体暗記に頼る部分が大きいです。
確かに「覚えたらOK」の世界です。
そこで子どもは学校から配布されている問題集などに手を付けます。
ところが、全くと言ってよいほど答えが思いつかない。
結局解答を見ながら赤ペンで黙々と答えを書き写すだけで作業が終わってしまいます。
お母さんが「テスト勉強終わったの?」と聞くと、「うん。提出課題は全部できた。」
このままテストを受けると、結果は明らかですよね。しかも子どもは勉強したつもりになっているし…。では、どうしたら知識が頭の中に入るのでしょうか。
一人授業がおススメです
私は自分の生徒や我が子に「一人授業」をしなさい、と言っています。
少し具体的に説明しますね。
まず、文具店や100均などで売っている、小型のホワイトボートをマーカーを用意します。
そして、子どもに、自分が先生になったつもりでホワイトボードを教室の黒板に見立てて、授業をするように言います。
①「鎌倉幕府の滅亡から室町幕府の成立」まで、とか連立方程式の文章題、といったように授業単元を決めます。
②ホワイトボードを使って、目の前の生徒に説明するつもりで声を出しながら(ここが大事です。小さくても良いので必ず声を出さなければなりません。)自分なりに授業をします。
③授業は、基本的に何も見ないで行います。自分の頭の中にある情報のみで授業を進めていきましょう。
④途中で説明に行き詰ったところが出てきたら、そこは自分が覚えていない、定着していないところです。教科書やノートを見て正しい情報をインプットし直します。そして、授業再開。
授業をしている先生が一番得をしている
私自身が日々授業をしていて思うのですが、授業をすればするほど自分の頭の中が整頓されます。
とりわけ社会などは同じ内容の授業を1日に4回~5回することがあるのですが、3回目以降になると、自分でもびっくりするくらいスラスラと説明ができるようになります。
何か、子どもに教えなくてはならない立場なのに、自分が一番得した気持ちになります。
こんなに頭の中が整頓されるのだったら、子ども自身が授業したら良いのでは?と思い始めて「一人授業」を子どもたちに勧めています。
早いうちに習慣づけるのが得策です
とはいえ、家で声を出して勉強することに抵抗のある子どもは少なくありません。
特に男の子。家族に勉強している姿をあまり見られたくない、と感じている子が比較的多いです。
ですから、この作戦をご自宅で実践するためには、子どもが比較的低い学年のときからスタートするのが良いかと思います。
中学3年生の男子生徒にいきなり「一人授業をしなさい」と言っても、中々「はい」とは言いません。
私が教える生徒の中には、私を信用してくれてこの「一人授業」を自宅で実践してくれている生徒が何人かいます。
具体的には言えませんが、中々の効果が出始めています。
そして、中学生の私の娘は、この方法で毎回安定して高得点を取ることができています。
お母さん、子どもが一人授業を始めたら茶化したらダメですよ。
ものすごく大きな一歩です。
少し遠くから様子を見ていてあげて下さい。
一人授業が上手く機能し始めたら、子どもは学校の先生のモノマネをしながらホワイトボードに一生懸命字を書き始めます。
もしかしたら、授業当日の教室の様子を思い出しているかも知れません。このときA君が変な質問したから、教室中大爆笑だったなぁ、とか。そうしながら、当時の授業を思い出しつつ、頭の中を整頓しているのです。
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